太郎さんはこの夏、森の学び舎の一期生である、かずい君をつれて講演会ツアーに行ったのですが、とても、楽しかったそうです。
山田「何カ所ぐらい講演したのですか?」
太郎:山形、富山、金沢とめぐって3泊4日です。
かずい君と二人で旅をするのは僕にとって刺激的でした。
山田「どうしてですか?学び舎で親よりも一緒にいるのに?」
太郎:また、二人旅となると違うんですよ。ご飯足りているかとか。あの年齢、とてもよく食べるので。
山田「同性代の息子さんいますよね?」
太郎:食べる量とか、個人差がありますからね。気を配る必要があるんです。写真をみたらわかると思います!
山田「あ、もう、ボウルのような大きさ。これが思春期男子の食欲!なるほど」
太郎:刺激的なのは、それだけではありません。荒削りですが、話すのが上手なんです。その上、吸収が凄い。
富山から金沢に移動する新幹線の中で、
「話の合間に、えー、が多いと、聞き取りにくいから、えー、は言わない方がいいよ。」
とアドバイスしました。
すると金沢の講演会で、「えー」を言わなくなったんです。
山田「それは、凄いです。大人でも意識してもなかなか治りませんし。難しいです。」
太郎:どうどうと話していました。お客様からも
「高校生でこんなにしっかりしているなんて。ちゃんと話せて凄い。」
とお褒めの言葉をいただきました。
学び舎ではずっと一緒にいるから、あたりまえのことが
外の人からみるとこういう風にみえるのかと改めて思いましたね。
山田「どんな方々が集まられたのですか?」
太郎:フリースクールをやっている人。やりたい人。議員さんです。以前より、保護者の割合がへりました。
富山では、元スタッフの方が動いてくれまして、25名も集まりました。
フリースクールやオルタナティブの必要性を感じている人達、しかも、興味をもって実践しようとする人達でした。
だから、経営、学校との連携、市町村とのお付き合いの仕方などが主なテーマで僕は話しました。
山田「かずい君はどんな話をされたのですか?」
太郎:参加者の皆様が気になってる話で、
「勉強はどうやっているのか?」とか
「面白いエピソード」とか
山田「面白いエピソードはどんな?」
太郎:そうそう、これも刺激的でした。僕が記憶しているエピソードと彼が記憶しているエピソードがちがっていて、
「そういうのもあったんだな」とか新たに思いました。
たとえば、多数決がないから、いつまで経っても決まらないこともあるんです。
みんなが納得しないから、扇風機の運用が決まらなくて2週間使えなかったときはきつかったとか。
山田「学び舎ならではのエピソードで面白いですね!勉強に関しては?」
太郎:勉強に関しては、好きなことしていると答えていました。
かずい君は料理が好きだったから、それで、いろいろ学んだと。
レシピを読もうとしたら字を知らないと読めないし、大さじ1が何グラムがわからないと市販の砂糖が何杯分かわからないし必要に迫られて勉強したと。
こんな質問も多かったです。
山形の教育系の大学の先生は、
「森のようちえんで育った子がどんな風に大人になるのか?」
「普通の小学校に行った子とどういう違いがあるのか?」
興味をもっていましたね。
山田「わあ、そこは聞きたいですね。どういう違いがありますか?」
太郎:統計的にみて、社会に関しての積極性が高いのではないでしょうか。小学部を卒業して公立の中学に行っている子供達は軒並み、政治参加したがる。
山田「政治参加?」
太郎:生徒会とか組長に立候補するみたいです。自分の知らないところでいろいろルールを決められるのが嫌なんでしょうね。
それと、
「自分が好きですか?」
と聞かれたら、
「好きだ」
と答えるのも特徴的です。
山田「それ、一番大事ですね。思春期でこじらせる人多いし、大人だって、自分が好きだって言える人どれくらいいるのか・・・。幸せな人間が育っているのですね!」
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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