園長インタビュー

【太郎さんのここが聞きたい!】VOL.132 「働き過ぎたのでやすんでいました」

山田「お久しぶりです、どうされていましたか?」

太郎:実は、春頃、働き過ぎてしまって、体調が崩れたので、お仕事を最低限にセーブしていたのです。

 

山田「それができるって、さすがですね。働き過ぎているときって、なかなか気付けないんですが、何かバロメーターをもっているんですか?」

太郎:はい、電車で本が読めなくなると、働き過ぎているなって思うんです。本を読む時間さえもったいなくて、移動中にも仕事のこと考えはじめると僕の場合、働き過ぎなんですよ。

 

山田「わあ、そうなんですね。そんなに忙しかったのですね?」

太郎:森の学び舎の通常業務に加えて、ツアーの再開準備、本の執筆、古民家の転売準備と平行してやっている仕事が多岐にわたったのです。

 

山田「確かに、聞いただけでも疲れそうな、マルチタスク。それにしても、せっかく手に入れた古民家売ることになったのですね?」

 太郎:そうなんです。あの場でフリースクールをやる許可がおりなくなって、売るために、草をかったり掃除したりしていました。

 

山田「それは、大変!!」

 太郎:身体を動かす仕事は慣れているのでかえって気持ちが落ち着くのですが、学び舎のマネジメントや相談事は思考が働くので睡眠がちゃんととれなくなったりするのがきつかったです。

 

山田「ちゃんと休めたのですか?」

 太郎:7月上旬に学び舎の方は、スタッフにお任せして夏旅以外はお休みさせていただきました。

それで、このインタビューもお休みしていたのです。

 その期間、ゆっくりして、本もよめたし、学び舎で2018年から取り入れたコミュニケーションスキルのコネクションプラクティスの手法「共感トランプ」をつかって自分の気持ちとむきあいもしました。

 

山田「どんな本をよんだのですか?」

 太郎:喜多川泰さんの「君と会えたから・・・」です。もともと、スタッフにと用意していた本だったのですが、僕が新刊に書いたのとは別の切り口だったので興味深かったです。

 「人間は不可能を可能にするのではなく、可能なことを不可能にする方が得意な生き物」

とかね。

 

山田「可能性のあることを不可能にするとは?」

 太郎:例えば、野球選手になる夢を持っても、誰もが野球選手になれるわけではないし、なれない人がいる夢は叶わないという思考を持つ人の方が多いんです。

 確かにプロ野球選手になるのは難しいかもしれない、でも、プロ野球選手になって手に入れたいことを考えたとき、

 「かっこいい」「お金を稼げる」「人を元気にできる」

などでしたら、プロ野球選手にならなくても手に入れられる可能性は大きく増えるんです。

 一つの職業にこだわる必要がない、自分がどういう生き方をしたいのかの方が大事なんだなと。

 

一個の職業ではなくて一個の人生だと。

 

山田「なるほど、職業にこだわらず、その先にある得たいものに着目するってことですね。そうすると選択肢の幅が増えると自由度もふえる。

 コネクションプラクティスの方はどうだったのですか?」

 太郎:カードをつかって、これが満たされたら僕は幸せというものをピックアップしていったのです。将来についてみえないことが多いですからね。

 自分が幸せになる条件を満たすためには、どんな情報があればいいか、どういうライフスタイルでいければいいのか、考えるのはとても大事なんです。

 これは、僕の幸せの価値観を探るこの夏の僕の自由研究です。

 

山田「具体的にはどんなことするのですか?」

 太郎:例えば、好きな人といるってどういう「気持ち」なのかみると、

 オーストラリアにいる友人ケイスケと一緒にいる場合、僕は「はらはら」するけど「好奇心」が満たされるわけです。「感情」と「ニーズ」の関係が明確になると「だからかあ」と腑に落ちるんです。

 

山田「自分が今まで、何を基準に、行動していたかが、因数分解される感じですね?」

 太郎:そう、だから、その一つ一つが腑に落ちるので、さっぱりしていくんです。そうすると、また、なんとか立ち上がることが出来るんですよ。

 ずっと、次の人生をどう生きるのか考えていたのですが、

これが、お金を稼ぐためを目的すると

 お金を稼ぐために自分ができることを考えてしまう。

 そうすると、幸せかどうか考えていないんです。

 どういう状態なら幸せなのか考えていくことで、その答えがみえてきそうなんです。

 

山田「すごく共感します。私も起業のお手伝いをしているのですが、お金を稼ぐことを目的にするとモチベーションがどこかで切れる気がするんです。

 長年、経営されている太郎さんに言われると説得力がありますね」

 太郎:更に、僕は今、ありがとうって言われる行動リストの数を増やしています。

 やりたいことを60個やるのは難しいけど、今日誰かに60個有り難うって言われることを行動する方が意外と簡単なんです。

 

山田「今、やりたいことを極めてきた太郎さんがいうのだから、そうなのでしょうね。」

 太郎:小さな事でいいんですよ。お店でご飯食べて

「美味しかった。また来ます。」

って言ったら、

「ありがとう。」

っていわれるでしょ。そうすると、こちらも嬉しい。その気持ちが夢に近づけてくれるんです。

 これやっていると、日常の一緒にいる人にたくさん「有り難う」と言ってもらえる。

 「ありがとう」が言われる関係性が腑に落ちたんです。

 親しい人ほど、ありがとうって言いにくいから「ありがとう」と言われることをすればいい。

 得を積みってこういうことかと思った。これが、疲れた気持ちから脱出するきっかけになりました。

 

山田「これ、講演会のテーマになるぐらい、大事な話ですよね。

 簡単なようで気付けない、さとりに近い気がします。最後に、新刊はどうなりましたか?

 

 太郎:執筆の方は5月に、隠岐の島の民宿にこもって、書き上げていました。校正やデザインは

優秀なチームで動いたので、良い本になりましたよ。

 

詩乃さんがオススメしてくれたデザイナーの北窓優太さんは、やはり抜群のセンスでした!

イラスト自体は、このインタビューブログの絵をかいているミクさんの絵を使用します。

 

本の販売は9月で、1000冊限定で用意します。

 

詳細は以下のリンクをご覧ください。

https://flyingenchopublisher.square.site/

 

山田「わあ、すごく、読みやすそうです!内容も興味ある!!買いますね!」

 

このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。

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