コロナ禍で先行き不透明で今、空前の資格ブームです。でも、資格をとったからといって
活かせない人も続出中。太郎さんはどう考えるか質問をぶつけてみたら、面白い答えが返ってきました。
山田「最近、国家資格をもっていないと、コンサルやカウンセラーといっても信用が低いって言われて、困ったことがありました。
海外資格でも駄目みたいで。実績も公の機関でないと数に認められない。
いっそのこと、認められる資格をとろうとおもっているんですが、資格とっても稼げなかったり、活かせなかったりする人が多くて、この情況にちょっと違和感もあるんです。」
太郎:僕は、人の評価を気にしないので、気持ちはわかりませんが、その違和感の正体はわかります。(笑)
だって、僕の国家資格は自動車の免許だけです。教員免許も、保育士も持っていません。でも、
エコツアーガイドだし、森の学び舎を運営しています。
森のようちえんを始めた当初は、確かに、そこを言われることもありました。でも大事なのは「自然の中で育つ子は素敵になる」ってことなので、あとは安全性が確保出来ればOKなんです。
山田「忘れていましたが、確かに、そうだったかも!どんな人がつくっている園なのか親戚に聞かれて、上高地の伝説の山岳ガイドって説明した記憶があります。保育士でもない人に預けて大丈夫?って」
太郎:資格や免許って、持っているとかえって不自由だったりします。
あれしちゃだめ、これしちゃ駄目ってルールに縛られるんですよ。
その証拠に保育士の先生でつくった森のようちえんは、
教員免許がないからと、なかなか、小学部がつくれません。
僕は、何もないので、自由な発想で作れるのです。実は、エコツアーも旅行業ではないんです。
山田「!?あれ、では、なんなのですか?」
太郎:僕はガイド業です。もちろん、法律はちゃんと調べています。ガイドでできない部分は、旅行業で認可されている業者に依頼しています。
資格は全部とはいいませんが、資格になっている段階で、世の中のニーズ的には古くなっていたりします。
それはしょうがないんです。法律は私たちを守るために作られています。ただ、過去の事例をみて作られている。未来のための法律はほとんどありません。だから、当たり前ですが、時代が変化していけば、あわなくなってくるんです。
でも、僕は法律を自分でも読むし、弁護士にも確認しています。
教育に関する法律は憲法、条約、教育基本法、文科省の通達、指導要領の順で
学び舎で守るのに必要なのは教育基本法までです。市役所でも確認したのですが、
補助金をもらわないなら、かなり自由にできることがわかりました。
法律、資格、そして、学校・・・。これが、未来への創造の芽を潰す原因なのかもしれません。
山田「枠に囚われない太郎さんが、中高部までつくってしまうんですものね。そういえば、どうなりましたか?」
太郎:現在、高校生はいなくて、中学生でスタートします。
最初は高島を拠点に活動しようと思ってたのですが、
僕たちが持っているすべてで活動の選択が出来るように変えました。
だから、池田のハウスと能勢の照乃ゐゑ、滋賀の高島と兵庫県の多可町も活動範囲です。
スタートは小さく、身動きの取りやすい状態を選択しました。
山田「活動の場さえ、子供に選ばせるということですね?」
太郎:そうです。プロジェクトによっては全員が同じ場所に集まらなくても良いと思います。
山田「今の会社組織に近いですね。リモートでもいいみたいな。」
太郎:集まる想いを大事にしたいので、集まることさえ決めない。デジタルでもいいとかんがえています。
活動の場を限定してしまったら枠が出来ることに気付いたんです。
僕たちは枠に気付いたら、囚われずにとるようにしています。
山田「枠にとらわれない。思いで集結する。なんか、アノニマスみたいですね」
太郎:きっと、そういう時代なんじゃないですか?
組織でさえ枠を持つ時代は終わりつつあると思います。
中高部のコンセプトは
「幸せに生きる力をつける」
力をつけるにはトレーニングが必要です。
幸せに生きるには、日常が幸せだということ・
そこを軸に展開していこうと考えています。
高校部は子供達が会社をつくるので中三の子が
一年かけて起業の準備がはじめます。
投資してくれる人を探して、
定款をつくって
自分と他人と自然を幸せにするビジネスを起こします。
いまのところ、
地域の困りごとの解決を
ビジネスにできないかが事業として有力です。
高齢化、過疎化した村の柿の木問題とか。
(高齢で、木を放置すると熊が食べにくる。)
それも、子供達次第です。
まずは、醤油造り
4月17日から4泊5日安曇野で合宿します。
醤油造りの先生の家で自炊しながら
醤油麹づくり
最高の中学部の幕開けです。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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