太郎さんと助産師の辻本有美さんによる「性と生のお話」。今回は「思春期男子のからだと病気」についての後編、包茎の話です!
トピック1【包茎の話】
有美:男の子のお母さんが我が子の包茎を赤ちゃんの頃から気にする人が結構いますが男の人はどうですか?
太郎:どうですかね。自分の子供や複数の子をみていて、むけやすいことむけにくい子がいるってわかりました。僕自身はむけてないと恥ずかしいという意識はありました。
有美:欧米人と日本人では、包茎への感覚に差があるってご存じでした?
太郎:ブラジルでは生まれた時にするとか聴いたことがあるけど、ちゃんと欧米人と包茎に語り合ったことがないんで・・・。
有美:真性包茎はどうやってもむけないし、勃起しても亀頭が顔を出さないのだけど、これは欧米人も日本人も包茎と思っています。
仮性包茎は勃起をしたときに、亀頭部分が露出するんですが、日本ではそれも包茎と考えています。でも、欧米ではそれが普通の状態。
で、
日本人がいう、包茎じゃない、日本人がよしとしている、亀頭が露出している状態は、欧米では割礼した状態なんです。
山田:「若い女の子で、包茎の状態のイメージがつかない方がいらっしゃると思うんですが。」
それ、野郎どもで話すときにとてもわかりやすい表現があるんですよ!
ハイネックが頭まですっぽりかぶって顔が出ないのが真性包茎、首がちゃんと出ている状態が仮性包茎。
山田:「なるほどーそれっていつからなるんですか?」
有美:赤ちゃんの頃から、亀頭が常に露出しているってことはあまりないんですよね。
欧米ではそれが普通だし、しかも仮性包茎はまったく治療の必要はないんです。でも治療の必要があるって思っている日本人多いんです。
太郎:多いと思いますね。親と銭湯とかいくと、おじさんたちは、みんなむけていて、中にむけていない人がいると違和感あるし。日本の中では。
山田:「セックスとかにすごく影響があるんですか?」
有美:仮性包茎は全然、ありません。真性包茎は治療が必要な場合もあるのですが、仮性包茎は普通なんです。
山田「では、なぜ日本人は仮性包茎で治療が必要っておもっているんでしょうか?」
それがね、ちゃんとした助産師の勉強会で講師の先生が教えてくれたんですが、包茎ビジネスというのが昭和にあってね、常識をねつ造して、「仮性包茎は治療がいるよ。」って噂を流して、一回15万円で治療していたんですって。それで、しなくてもいい手術する人が手術して大もうけしたクリニックがあるんですよ。そこの悪巧みだったんです。
太郎:オーロラと一緒ですね。98%の日本人がオーロラ寒くないと見られないとおもっていますけど、暖かくても見れると言うとびっくりされるんですが、僕ら男子も、どこかで、仮性包茎は恥ずかしい、治療がいるってインプットされたんですね。
有美:昭和から、包茎ビジネスのせいで悪いイメージが続いているんです。
太郎:僕ほっとしましたね。子供に仮性包茎は普通やでって言ってあげられる。
山田「それって自然とむけてくるものなんですか?
有美:男の子って小さい頃からおちんちん触ること多くて自然とむける子も多いし、
むけにくい真性包茎気味の子は、「むきむき体操」っていうのがあるんです。
お風呂で体を洗うときに、ちょっとずらすって事をお父さんが教えているというのはよくききます。
太郎:ありますね。だから、むきやすい、むきにくいってのがわかるんです。
有美:そうしていると徐々にむけてきますし、あまりにも難しい場合は病院で相談しながら、軟膏なんかもらってむきむき体操していると3ヶ月ぐらいでむけるようになります。
山田「痛くないんですか?」
有美:ちょっと痛い
太郎:めちゃくちゃ痛いっすよ。歩きにくいです。今まで空気に触れてなかったところが空気にふれるので、非常に敏感で、なれるのに3日ぐらいかかります。なぜ、この痛みを我慢してむかなくてはいけないのかって想いはありました。
有美:小さい頃にその痛みを我慢してむく必要はないし、ちょっとずつ徐々にむけてきます。でも思春期で周りの目が気になってきたら、この「むきむき体操」でむけますから手術はほとんどいりません。
ただ、むいたあとの皮をそのままにしておくのは駄目なんです。首がしまった状態みたいになって、うっ血するから。むいたら元にもどすというのが大事です。
本当に手術が必要な人は、大人になってもまったくむけない人ですね。それで、悩んだらかな。
昔は雑誌やスポーツ紙の下はそういう広告がたくさん載っていましたね。今は、ネットで検索するのかな。
【射精の悩みについて】
有美:こんな言葉使います?テクノブレイクってしっていますか?
太郎:なんですか?これ?
山田「YMO世代なんで、テクノってそちらしか知らないです。」
有美:学会でも話されるんですが、実は、マスターベーションのしすぎで死ぬっていう噂があるんです。
あと、3000発で打ち止めとか。背が伸びなくなるとか。やりすぎて頭が馬鹿になるとか。
太郎:きいたことないですよ。胸筋を鍛えると背が伸びなくなるというのは聞いたことあったけど
有美:それはあるかもね。早いうちに筋肉つけるとね。でもテクノブレイクでは悩まなかったんですね。よかった、もし悩んでいたら、それは嘘、デマですよっていう話です。都市伝説です。
【膣内射精障害】
有美:最近、この悩みが多いんですよ。マスターベーションのやり方で間違ったやり方をしていると膣内で射精できなくなるんです。床オナって知っています?
太郎:床・・・なんですか?床オナ?
有美:床にこすりつけてマスターベーションしたり、本に挟んでみたり、堅いところでないと気持ちよく感じられないようになっていると、いざ、本当の女の人とセックスすると膣がやわらかいので射精ができなくなるんですよ。そういう障害があるんです。
マスターベーションも、セックスも最初からできるのではなく、習得していく技術なんです。それを、教えてもらえないから間違って習得するとこういうことがおきたりして、不妊の原因になったりもします。
あと、足をピンとたてないと出来ないとか・・・。自分の好みの射精の条件が整わないとできなくなるんです。
山田「それって、教えられるものでもないですし、どうしたらいいんでしょうか?」
有美:本当は教えてもらった方がいいんでしょうね。そもそも、マスターベーションもしたい人はした方がいいんです。子供に変なことをしていると思い込ませない方がいい。お父さんと話せると良いですね。
そうでないと、結婚してから夫婦生活で困ってしまうこともよくあります。
でも、原因が分かれば治す方法もあるんですけどね。TENGAってしっていますか?
太郎:テンガ?
有美:テンガっていう大人のおもちゃです。これをつかっているとだんだん柔らかいところでも射精できるようになるんです。それを上手につかって。堅いものから女性の体に近づけていくものまで取りそろえてあるんです。病院でもつかうんですよ。女の人用もいっぱいあります。見た目も可愛いおしゃれなものも。
このあと、前回今回の講座の感想やまとめを3人で述べています。
性感染症への取り組み、マスターベーションは自己信頼にもつながるから大事だけど、
どう伝えて、どうプライバシーをまもっていくのか深い話となりました。
良ければ続きは動画でご覧ください。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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