前回は、森の学び舎のスタッフの在り方についてお話いただきました。
要は、子供も、保護者も、スタッフも、「今、やりたいことが一番」。
大人は選択肢を示すだけ、押し付けない、与えない、誘導する思惑をもたない。
我が子でも経験しましたが、嫌なら、森のようちえんなのに、森であそばなくていいんです。
太郎: 自分で100%決めたほうがいいんです。ビジネスシーンでもそうです。
僕は、旅の説明会でも、入園説明会でも、いいも悪いもなく、状況を説明するだけですね。
旅は、行くところ、行うこと、どのくらい寒くて、どのくらい暑くて、なにが食べられて、どのくらい時間がかかって、どのくらいお金がかかって・・・
選択肢を示すだけ、押し付けない、与えない、誘導する思惑をもちません。
山田:それだと、お客様がまよいませんか?決められなかったり。
太郎:旅は縁ですし、お客様が100%決めたほうがいいんです。
お客様が自分で決めることが大きい。
ちゃんと、お金用意しよう。ちゃんと休みとろうっておもうし。
山田:確かに、太郎さんの旅は、時間もお金も自分でしっかり用意していく必要ありますからね。
その分、モチベーションもわくし、達成感も大きい!!
太郎:ようちえんでは、まず、子供は体験入園が大事です。
保護者さんは教育方針おききして、何が不安かをお聞きして、解消していきます。
子供は1回の体験ではわからないときがあるので、2.3回見学の機会を与えています。
それで、親子の気持ちが揃ったら来ていただきます。
でも、前回、お話ししたように、親としても覚悟を問われます。
パートナーや親せきから言われることもあるので、そのあたりもお話ししておくんです。だから、本当に覚悟のある人だけが来ていただきます。
そうでないと、入ってからが楽しめませんから。
現時点では、定員いっぱいなので募集はしていませんが。
*2021年の4月から入園については募集をしています。
山田:選択肢を示すだけ、押し付けない、与えない、誘導する思惑をもたないって、
こういう風に自分が選択するシーンにおきかえるとよくわかりますね。
太郎:そうなんです。自分だったら押し付けられるのは嫌なのに、子供にはいいって思っている。
山田:さつきやま森の学び舎では、子供が嫌だったら、川遊びの日でも川に入らないで、本読んでいてもいいじゃないですか?
これって大事だなって思う機会があって。
例えば、勉強するのが偉いというのとお同じように、子供は外で元気に走り回ってどろんこになるのがいいって言う
大人の価値観もあると思うんです。
でもこれに当てはまらない子もいる。
嫌なのに、むりやり、遊び時間に、泥遊びさせられたら、子供だってうんざりします。
人によっては、その経験のせいで、アウトドアとか遊びが嫌になる事だってある。
でも、一般のようちえんでは、あるある話です。私でさえもありました。
寒い日に、浅い、きたないプールにパンツで入らされるの本当に嫌だった。
でも、さつきやまは、お弁当の時間でさえ自由ですもんね。衝撃でした。
太郎:僕は、子供が、受ける教育を自分で選択できるようになったらいいと思っています。
別に、一般の公立や私立を否定しているわけでもありません。
山田:旅で、大手旅行社を否定してないのと同じですね。そもそも、お客様のニーズの種類が違うし。
太郎:そうです。学び舎も旅も新しい選択肢として「今、やりたいことが一番」できる場をつくりました。
「変わらないためには、変わり続けなければならない。」
ビジネスでも、教育現場でも一緒だと思うんです。
時代も、保護者も凄いスピードで価値観が変わっています。
20代の親と40代の親では育った環境も価値観もニーズも違います。
それに対応して、良いものはとりいれながら、僕たちの組織は常に変化していますが、「今、やりたいことが一番」だけはブレないで提供しています。
なぜなら、
この
「今、やりたいことを、思いっきりできる。みとめられる。」
「やりたいことを叶える」
そんな体験を一度でもしておけば、人は自分を信じることが出来る人間になれるんです。
究極、家族でさえ、人間はみんな価値観が違います。
自分を理解してもらえる環境なんてそんなにありません。
でも、100%自分で決められる経験やその土台があれば、子供達も、保護者も、スタッフも、旅の仲間たちが
ここから、巣立って自分が選んだ道を行っても、
そこで、仮に枠にはめられ、価値観を押し付けられる状況になっても、
その都度、自分が選択して、その状況を楽しむことができるのではないかと思うんです。
でも、人間は弱くもあるから、しんどくなった時は
いつでも帰ってくることができように
僕は、
「今、やりたいことが一番の場」
「100%選択できる場」
を守っていきたいと思っています。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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