園長インタビュー

【太郎さんのここが聞きたい!】 VOL.72 森の学び舎の平和教育

あけましておめでとうございます。このインタビューもおかげさまで3周年を迎えました。今回、その節目の回として、太郎さんは森の学び舎の「平和教育」について考えをまとめました。

太郎: 僕は、ガイドの仕事を始めたとき、
「なんのために働くか?」
について仲間と考えて、
「世界平和ために働く」
と誓いあったんです。だからこそ、戦争が起こる理由がしりたかった。理由がなくなれば戦争がおきないから。

昨年末、戦争や平和、その教育について、ちゃんと向き合って考えたんです。すると、森の学び舎においての「平和教育」についてすごい発見があったので、皆さんにシェアしたいと思います。

まず、なぜ、戦争が起こるかわかりますか?

山田:普通に考えると、「領土拡大」でお金や利益の確保。「宗教戦争」もありますね。

太郎:実はこれって、子供同士の喧嘩に似ているんです。
子供の喧嘩はだいたいつまるところ
「相手のモノが欲しい」
「自分のやりたい事を一緒にやってほしい」

戦争と子供の喧嘩は違うといいますが、
実際、
大人の戦争を見てみると
「領土やお金が欲しい(相手のものが欲しい)」
「自分の信じる神様を広げたい(自分のやりたい事を一緒にやってほしい)」

・・・どうですか?同じですよね。

子供達は、自分達の
「したい」
を満たしたいけど、相手が説得できないと
「めんどうくさい」
から手をだします。

戦争はどうでしょうか?
相手に共感することなく、自分の価値観を押し付けようとして、理解されないで
「めんどうくさい」
から戦争起こしていませんか?
戦争は「めんどうくさい」からおきているとしたら、何が「めんどうくさい」のか?

相手と話し合い、納得するまでの時間?話し合いの方法がわからない?

その証拠に、エルサレムでは、1000年以上、戦争と話し合いが続いています。

ということは、僕が世界平和のためにできることは
「時間をかけても話し合って解決」
できる人間を育てることではないか?
そうすれば、戦争はなくなるのではないか?

「時間をかけても話し合って解決」・・・

自分の園をふりかえると、最初の頃は、取っ組み合いの喧嘩もしていました。

山田:インタビューを始めた当初でも「弱肉強食」の動物園のような状態だけど、広いから衝突せずにすみ分けられているって話でしたね。

太郎:でも、トライ&エラーを繰り返しながら
森の学び舎の子は、既に「時間をかけても話し合って解決」する方法を身に着けていたんです。

彼らは
「多数決で決めない」
「話し合いの場を出たり入ったり自由」
「とにかく内容を確認」
「全員が納得するまで徹底的」
という暗黙のルールで「話し合い」ます。

何回か、このインタビューでもお話ししていますが、どんなケースだったか覚えていますか?

山田:「フライドポテトでジェンガ問題と羊羹平等に分けたい事件(笑)」

太郎:そうです。鼻くそをほじる人と一緒にフライドポテトでジェンガを作りたいくない問題や、
もってきた羊羹を2切れずつ、みんなに平等に分けたかったのに、3切れ食べた子がいて、感情が爆発した事件。

山田:「どちらも、時間をかけて、当事者の気持ちを聞き、大切にして、みんなが納得できる方法をみつけだしましたね。」

太郎:このやり方で、秀逸なのは、「少数意見」を大切にしているということです。

多数の意見というのは過去の経験から上手くいった事例ですが、少数意見は、過去の経験というより直感でひらめいた新しいアイディアの場合が多いんです。

新しいからこそ、受け入れにくいんですが、そこに「過去」のものを融合させることで、新しい解決方法を導き出す可能性が含まれています。

もう一つは、「理論」だけではなく、「気持ち」を大切にしているということ。

一般的に話し合いで感情的に話すことは、あまり良いとされていないですが、
「理論には嘘が含まれていることが多い。」
のに対し、
「自分の感情には嘘はない。」
しかも、そこに何か大切なものを見つけるヒントが必ず隠されていたんです。

彼らは「良い」「悪い」で話さない。
「誰かにとって悪いことが、他の誰かにとって良いこと」
ということはよくある。
世の中に完璧に悪いことは存在しないのかもしれない。

だからこそ、「良い」「悪い」の価値観に縛られない方が、
新しいアイデアが生まれてくる可能性が大きいです。

この話し合いの方法を作ったのは 子どもたちです。大人からしたら 多数決にした方がいいのにとか思うけど彼らはこの方法を選んでいます。

この、子供達がみせてくれる
「めんどうくさがらず、少数意見と感情を大切にして話し合う」
というモデルで学び舎の「平和教育」はすでに子供達が
実践してくれていたんです。

「話し合い」のできる大人を育てることが「世界平和」につながるなら、
これでいいのだと思いませんか?

山田:「本当ですね!太郎さんが、ガイドになるとき、ちゃんと仲間たちと誓いあった
「世界平和」を生み出す活動に携われていますね。でも子供達は、どうして、この方法を生み出せたのでしょうか?興味あります!」

太郎:それについては次回お話ししますね。

 

このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。

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