世界の絶景旅をプロデュースする太郎さんの現地ガイドパートナーシリーズ第二弾。前回の終わりでも書きましたが、旅は誰と行くかでその体験は何倍も違ってきます。一緒に行く相手は選ぶのにガイドは旅行会社まかせ。ガイドによって同じ場所にいっても全く違う体験になってしまうとしたら、良いガイドを知っておくというのは、旅を最大限楽しむための大事な要素かもしれませんね。ということで、今回ご紹介するのはペルーのアキラさんとサヤカご夫妻です。
太郎:サヤカの両親はペルーに日本から移民した人達で、サヤカはペルー生まれペルー育ちペルー国籍を持っています。彼女がJICA(国際協力機構)の関係で日本の自然学校に配属されたのですが、そこに、アキラが務めていた。私とさやかは、その自然学校のデープな講習会で出会いました。僕が27歳の時です。僕たちはとても馬が合って、昔から知っているように仲良くなりました。そして、
「いつか、ペルーに行く!」
と約束していました。
その後、アキラとサヤカは結婚しペルーに移住して2人でガイドの会社を始め、僕も海外ツアーを始めるようになって、ようやくマチュピチュに行くツアーを計画することができました。その段階で、約束してから10年月日がたっていたのですが、更に3年かかってじっくりと準備して、13年目にとうとうペルーに行くことができた時はやっぱり、感慨深かったですね。
サヤカは、明るくて面白くておおらかでペルー人そのもの、アキラは日本人の細やかさを持ち合わし、お客様に徹底して気を配ってくれます。そして、僕はご存知の通り。
性格は三人三様なので、いろんなお客様の要望に対応できます。また、ガイドの人数がいると、山に行きたい派とマチュピチュのびり派に分かれた時も問題なし。レストランもお客様の体調次第によっては、分かれて連れていくこともあります。要望に100%応えることは難しくても、1つの選択肢しかないのと、3つの選択肢があるのでは大違いで、満足度はぐっとあがります。
また、彼らは、自然学校で子供キャンプの活動をしていたので、子供の扱いになれていて、そっと、よりそうことができるので、安心して子供を任せることも出来ます。
もちろん大人に対しても絶妙な距離感で関わってくれて、僕が、体調を崩したときは、完全に彼らがフォローしてくれましたし、マチュピチュでスピリチュアルな体験をした時は、そうっとしておいてくれました。
「変な事じゃないよ。」
って言ってくれて。
「素敵な話ですね。確か、今度、学び舎の生徒さんが、ペルーに2か月ほどホームステイするとおっしゃってましたが、お二人のところになんですか?」
太郎:そうです。ちょうど2月~3月はオフシーズンでもあるので彼らのところにホームステイさせてもらっています。僕は、日本の子供にはぜひペルー体験をしてほしいって思っているんですよ。
「それは、どうしてですか?」
太郎:日本の常識がペルーでは全く通用しないからです。広い視野を養うにはもってこいです。
ワイロとか横行していますし、ありがとうよりチップだし、信号は目安だし、
日本にあるペルーの領事館だって、電話は9時~13時までしか通じないし、書類の受付は9時~11時までしか受け付けてくれないんです。それでも、そのアナウンスが留守番電話で流れるのをアキラに話したら、
「さすが日本だ!」
と驚いていました。
ペルーでは銀行が9時オープンでも、何のアナウンスもなく10時オープンになったりするんです。
世界からみれば、日本が正確すぎるし、働きすぎなのかもしれません。
ペルー人は土日が大好きなんです。好きすぎて、月曜日は週末ロスで仕事にならず、火曜日はちょっとだけエンジンがかかって、水曜日はしっかり働きますが、木曜日になるともうそわそわしてきて、金曜日は仕事にならずって感じです。
「なんか、子供みたいですね。」
太郎:日本みたいに、きっちりと仕事してくれると生活はしやすいですが、ストレスも多いですよね。ペルーは日本に比べたら生活しにくいかもしれないけどストレスが少ないんです。
そのくせ、選挙の投票率は98%くらいあるんです。選挙にいかないと罰金がとられる。だから、熱烈に候補者を応援するし、話し合いや討論会も持ちます。
「確かに面白いですね。地球の裏側に行くと、真逆の価値観の国があるんだ。」
太郎:だから、子供達が自分の殻をやぶるにはペルーは最適なんです。そして、将来彼らが仕事をするようになったとき、日本という枠にしばられず、自分の生きやすい国で、自分の個性をいかした仕事を選択できればいいと思っています。
それにね、実は海外に行った方が、日本の文化や歴史をもっと知ろうってモチベーションが湧くんです。
「確かに!」
太郎:とはいえ、子供だけ海外にいかせるとなると親は心配でしょうが、アキラとサヤカがホームステイ先なら安心です。ちゃんとしているけど、楽しそうでぶっとんでいる。最高の環境です。
インタビューしていて、太郎さんが飽きずに毎年ペルーに行く理由がわかった気がしました!ペルーも好きなんでしょうが、こんな素晴らしい現地ガイドの仲間がいるからなんでしょうね。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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