先日行われた「オルタナティヴスクールの教育方針を聞いてみませんか?」
という講座に40人参加。森の学び舎の教育に未だかつてない関心が集まっているのを
感じた太郎さんに、どうして今なのかお聞きしました。
山田「ここに来て、オルタナティヴ教育に熱い視線が集まっているのはどうしてだと思いますか?」
太郎:時代としか言い様がないかな。
ご父兄の皆さんの声をお聞きしましたら、
「幼稚園にいれたら小学校の準備をさせられる。
自由な時間がない。
それを疑問に思っています。」
と言われました。みんな自由を求めているんです。
自分で選択出来る環境を求めている。
普通の幼稚園って、カリキュラムがいろいろあって、
集中しているときにやめさせられるしね。
好きなことを、もっと、徹底してやらせたいって。
山田「えー!変わりましたね。今までは、学校でちゃんと座れる子に育てることに必死な保護者とか多かったのに。なぜだと思いますか?」
太郎:時代の流れがそうなんですよ。
YAMAPというアプリの会社の
社長の話があるんですが、子供に何になりたいか聞かないんだって。
「今から半分の仕事がなくなる時代に聞く意味があるのか?
それになろうとしても将来ない仕事かもしれないのに。」
というのが理由です。
実際、男の子に人気の電車の運転手さんは、カナダでは無人運転に切り替わっています。
この自分の仕事もなくなるんじゃないかと感じる人が増えてきたんでしょうね。
コンビニもセルフになってきた。
山田「ユニクロのレジもそうですね。」
太郎:車は自動運転と思えるような運転サポートのレンタカーが借りられる。
インターネット、AIが広まって、本当に何でも出来るようになってきた。
生活の中に見えてきて、ひしひしと変化を感じられる。
工場の中でしか見えなかったロボットものが身の回りにやってきたんです。
山田「コロナで非対面がすすみましたからね。」
太郎:みんな、時代の変化の気がついて、森のようちえんに興味を持ちはじめたんです。
もはや、10年後、20年後にサラリーマンになる道筋が見えないですからね。
勉強して、弁護士に、銀行員に、医者になっても幸せになる保証がない。
AIに成り代わられるから。
医者だって、薬出すだけだったら、
もう全身スキャンして、病をみたてて薬を渡すAIが生まれています。
江戸時代8割農家だったのが、昭和に自分の子に農家を継がせないとなったのと同じくらい、
意識変化が起きているんだと思います。
だから、
「こういう、必要な新しい教育を求めていた。」
と言われるんです。
山田「あたらめて、どういう教育ですか?」
太郎:まず、人と比べないし、
感性と知性をバランス良く身につけてもらい、
そして、どんな状況でも幸せになる力を付けさせる教育です。
つまり、学び舎は
「幸せになる練習をする場所」
なんです。
幸せになる方法を切磋琢磨し、練習をする場所。
幸せになるには練習がいるんですよ。
そのためには、
自分のままで安心できる仲間がいること。
お金でもない、学力でもない
何を話しても受け取ってくれる人がいたら、
幸せですよね。
特に中高部はそこを養っていくんです。
弱みをみせてもいいし、
起きていることを、
どういうことかも、気付いてもらって
受け止めてもらって。
不安、不満を言っても、
「そうだったんだ」
とただ、受け取ってもらえる安心感で話が出来る。
そういう場を作り続けることが大事。人が集まるポイントだと認識しています。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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