ここしばらく、経済学にはまって、集中して勉強していた太郎さん。
今、話題のMMT現代貨幣理論にはじまり、資本主義の基本など、いろいろ経済について勉強したら、日本の未来が見え、お金についての理解が深まってより自由になり、学び舎やようちえんの運営の見直しにつながったそうです。
※現代貨幣理論・・・げんだいかへいりろん、英語: Modern Monetary Theory、略称はMMT)、現代金融理論(げんだいきんゆうりろん)、あるいは新表券主義(しんひょうけんしゅぎ、英語: Neo-Chartalism)とは、現代経済の貨幣が借用書により成立していることを捉え、政府は税収に制約される必要はなく、任意の自国通貨建て国債発行により財政支出量を調整することで、望ましいインフレレベルを目指す経済政策を行うことを理論的主柱としている。 これまでの多くの経済理論では、政府の財政赤字が拡大すれば同時に金利上昇と景気悪化を招くとし、政府の国債発行の拡大は望ましくないとした財政均衡主義が主張されてきた。一方でMMTでは財政赤字拡大では景気悪化を招くとは限らずマネーサプライ増加によるインフレ圧力がかかるのみとしており、この対立から多くの議論を呼んでいる。また、政府は将来の支払いに対して非制限的な支払い能力を有していることから、政府の債務超過による破綻は起こりえないとし、赤字国債発行の限度はインフレ率によって示されるとしている。ただし、支持者からも全ての国家で通用する理論ではなく、基軸通貨国又は政府の借金の外国人保有率や外貨通貨建てのモノの割合が低く、自国民が国債のほとんどを保有している国でしか通用しないとの立場を取る支持者もいる (ウィキペディアより抜粋)
太郎:日本は1000兆円を超える借金があると言われていますが、そう簡単にデフォルト(債務不履行)にはならないってわかったんです。
むしろ、もっとお金を借りたって大丈夫なんだと。
超長期で借りれば、負担は減りますし、(人が出来る借金は期間が限られていますが、国は長期にわたって借りることが出来る。ただし、戦争などで帳消しになることがあるが、そういう意味で日本は、天皇制の存在が円の信用に一役を買っています。)
お金がないなら、国が貨幣を刷ればいいんです。
「それって、物の値段が上がるハイパーインフレを引き起こすヤバイ方法ではなかったでしょうか?」
それが、今まで言われてきたことですが、天動説が地動説に変わるくらい、今、経済に関して新しい考え方が出てきているのです。まだまだ、一般的に受け入れられないですが。
日本はそもそも、インフレになりにくい国なんです。それは、技術力が高いから。機械が良いものを、大量に作り、値段に還元(値下げ)される。商品の値段が下がること。つまり物価が下がるのでデフレになるんです。
ユニクロが典型的ですよね。ネット通販で、人の手で8時間かかっていたものを自動化で15分で発送できるようにし、削減した分を消費者に還元してくれています。
資本主義は「資本、労働者、技術」の相乗効果で、生産性があがるという仕組み。日本はこの中の「技術」が高いのです。
だから、極端なやり方をしなければ、国がつぶれないってことです。その証拠に、円の信用は決して低くない。債権の発行が円建てでされていることに現れています。
ともかく、日本が、将来、子供達が住むのに値する国だってわかったことが、まずとても嬉しいでした。
そして、この経済の仕組みを自分に置き換えた時、会社運営にもとても参考になったのです。
【資本がなければ技術で補う】
僕たちの園は、資本がありません。そこを、スタッフの努力と労働力で補ってきました。
でも、一番大事なのはスタッフなのです。彼らにいかに、経済的、時間的余裕をつくるのかが課題でした。
ですが、経済の勉強をしていて、僕達には、スマホという、技術が与えられていることに、改めて気が付きました。
これをうまく使えば、スタッフの負担を減らし、時間の余裕が生まれることがわかったのです。
具体的には、ブログの書き方を変えました。今までは、パソコンに画像を取り込んで、今日、あったことを伝える「あらすじブログ」だったのですが、
これだと、新人は、原稿を書くのに2時間かかったりすることもありました。
ところが、インスタグラムをベースに変えたのです。成長の瞬間や感動の瞬間をとらえた写真3枚と短いコメント。これだと、携帯で10分もあればできます。しかも、ブログやフェイスブックに連動出来る。
「2時間が10分!劇的に負担が減らせますね。しかも、この方が、生き生きさが伝わるし。」
太郎:そうなんです。そこで、減った時間にもっと別のことをしたい人がいればすればいいし、帰ったっていい。一日のお給料は変わりませんから、結果として、時間給をあげられることにつながりました。
「普通の会社だったら、効率化したことで、更に仕事をあたえられますよね。」
太郎:稼ぐこと、「資本」が目的ならそうなるのでしょうが、僕は、スタッフ「労働者」が大事なので、ともかく、彼らに、豊かさや余裕を与えたいのです。
【規模を拡大するためにも】
太郎:ようちえんも学び舎もおかげ様でキャンセル待ちがでるくらい求められるようになりました。
でも、規模を拡大する余裕がないと思っていたのです。特にスタッフに。もし、新しいスタッフをいれたら、新人研修など負担は増えますし。
でも、こうやって、余裕を生むことで、クラスを増やす可能性も見えてきました。そうすれば、さらに安定した収入もはいってきます。
そして、経済学を学んだことで、いつかは、賃貸ではなく、自分たちの園舎を持つことを視野にいれることができました。
個人で借りられるお金は限界があっても、法人は長期でお金を借りることができるから、返すペースもゆっくりで、負担を少なくできる。それを、実感すればするほど、もっと、規模を大きくすることの恐れや不安がうすれ、実現可能になるでしょう。
「お金のブロックってやつですね!そうか、マインドブロックは、不安や恐れからおきますが、お金のブロックを外すには、経済の仕組みを体感に落とし込むところまで学べばいいんだ!
運転だってそうですよね。ちゃんと運転の仕方と交通ルールをまなんだら、車道で運転できるようになる。
お金のブロックが外れるとしたら、経済学が苦手な人も、学びたくなるでしょうね。
学ぶって素晴らしい!今回も良いお話ありがとうございました!」
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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