本を出版し、一息つく間もなく,電気工事士の資格試験に挑む太郎さん。今後のキャリアについての思いを話してくれました。
太郎:僕は昔から電気、ガス、水道など公共のインフラにたよらないオフグリッドな生活への憧れを持っています。
テント暮らしをしていたアメリカの自然保護の父 ジョン・ミューアのように生きたいと、上高地にいたとき200日2シーズン寮から出て、400日間テント暮らしをしたことがありました。
テントに友人が泊まりに来て飲み会したり、起きるとサルに囲まれていたこともありました。雷雨はもちろん、台風の日もテント。
自然と一体となって生きていると、気付きがいっぱい素晴らしい日々でした。
だから、いずれは、田舎暮らしをしようと思います。しかも、オフグリッドな。
山田「電気工事士はオフグリッドな生活への第一歩なのですね?」
太郎:そうです。そして、田舎に暮らせば、お金の出入りは少なくなるので、仕事はどうしようか考えました。
山田「森の学び舎を引退した後ということですね?」
太郎:そうです。そこで考えた仕事が 週末だけオープンする
「卵がけご飯屋さん」
地域の人からお米や卵を買って、
自家製の醤油で提供します。
醤油づくりは興味を持っている人のコミュニティがあるからみんな集まってきてくれるし
平日5日は火遊びしたい子供にたき火の仕方教えたりして、のんびりくらしたいと。
山田「イメージしている地域はあるのですか?」
太郎:京都の大原の近くとかいいなと思っています。
他は、大分の別府温泉とか。先日行ってきたのですが、湯煙が風情があって感動しました。
山田「では、それまでは、森の学び舎の園長をされるのですね?」
太郎:それもね、今、考えているんです。
先日、自分は本来、今世、なんのために生まれてきたのか見つめ直したことがあって、もちろん
学び舎は大切なのですが、今自分がやりたい仕事の一番ではないと気付いてしまったんです。
山田「何かきっかけがあったのですか?」
太郎:僕自身は、自然の中で暮らしたり、自然を守ったりしたいので、森で子供達の成長を見守っていたり、エコツアーに出かけているときはよかったのですが、
子供達が成長してきて、それぞれ、やりたいことをはじめると、当然、自然だけではなくなります。
3Dプリンターを使いこなす子、アニメのキャラクターの絵を描く子、個性を尊重して学び舎は子供達を応援していきますが、僕自信は、もっと、地球や自然をよくする仕事がしたいことに気付きました。
その気配をスタッフが気付いて
「太郎さんは、学び舎の運営にやる気がないのでは?」
と噂されているようです。
誰よりも早く会社に行って、遅くまで事務仕事をしているし、
「そんなことない。自分達の頭で考えてもらおうとスタッフに任せることが増えたからだ。」
と思っていたんですが、
まあ、でも実際、自分を振り返れば、根本的なところで価値観の不一致がでてきているのは本当ですね。
山田「では、どんな仕事をしたいと思っているのですか?」
太郎:学び舎で培ってきた経営のスキルを、地球や自然を守る仕事をしたい人に何か活かせないか考え始めています。
とりあえずは、自然を仕事にしたい若者を支援する塾とかどうかなとか。
荒れ放題の山をなんとかして、熊がでてこないようにしたり。
害獣駆除したら、そのお肉をちゃんと流通できるようにしたいとか。
ゴミをなんとかしたりとか。
個人や少数グループで学び舎のサポート支援し学び舎のチームとは別でラボみたいにしてもいいかなと思っています。
山田「いいですね。それなら、とりあえずは園長続けながらもやれそう・・・。」
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
この記事へのコメントはありません。