2021年4月

2021.04.1【太郎さんのここが聞きたい!】VOL.78 性と生のおはなしシリーズ#1 「性のおはなし 子供たちにどう伝えるか・前編」 その1いよいよ始まりました、太郎さんと助産師の辻本有美さんによる「性と生のお話」第一回目は「子供たちにどう伝えるか」前後編にわけてお伝えします。 性はコミュニケーションの話 太郎:性の話って子供の頃からタブー視されているじゃないですか。でも、有美さんからお話を聞くようになって、自分から性の話も出来るようになって、自分もウブからだいぶ卒業できるようになったし、大事な話なんで皆さんにお伝えできればと思ってこの場をつくることにしました。 山田「第一回目は性のお話をどう伝えるか?ですが、本当にわからないです。コツとかあるんでしょうか?」有美:確かに、私も性の話をどう伝えるかって質問されることが多いんですが、子供にかけ算や、ひらがなの書き方ってどう伝えれば?とは悩みませんよね。どうして、みんな、性だけ、改めてカチッと堅く構えるのかなって。今日のお話でそれが溶けて、楽しみになって、コツをつかんでくれればいいなと思います。まず、いきなりですが、私の中の結論をお伝えしますね。それは「性の話はコミニケーションの話」ということです。コミニケーションはラテン語で「分かち合うこと」「共有すること」というのが語源なんです。おしつけ、禁止ではなく、対話するっていう意味です。性の話も、教えたり、押しつけたりするのではなく、「こんな感じ、どう思う?」と分かち合う感じでするとちょっと楽になるかなって思います。 同じく、このシリーズでも、教えたり、押しつけたりするのではなくて、私の考えを分かち合う感じで進めたいと思っています。どうして、性の話は難しいのか? 有美:まずは、どうして、性の話が難しいのかですが、それは、私たちが性教育をあまり受けずに育っているからなんですよ。 山田「確かに、全然ですよね。しかも、本質的なことは何も教えてもらってなかったかも。」太郎:男子はその時間、別室で遊んでましたね。有美:算数や国語のようにちゃんと教えてもらっていれば、どうやって学んでいるか覚えているから子供に教えることができるんですが、日本では、性教育をちゃんと教えてもらってないから親は子に言えないんです。日本と世界の性教育事情有美:まずは、世界との性教育事情の違いをお伝えしておきますね。「性的同意年齢」(性行為をちゃんと理解してやりたいかどうかを決められる年齢)というのがあるんですが、日本では何歳だと思いますか? 山田「ドラマで中学生の子がお母さんになるという話があったので、15歳とか?」有美:実は13歳から可能なんです。13歳になって、同意があれば、性行為をしても罪に問われない。でも、アメリカでは18歳からで、世界でも13歳みたいに低いのは日本ぐらいです。大体世界の他の国では16歳から18歳が性的同意年齢です。ということは、日本では13歳までに、性行為を理解して自分で判断できるようになっていなければなりませんよね。なのに、日本では性の教育はほとんどされないのに、性的同意年齢は13歳と低いという変なことになっているんです。 山田「どういうことなんでしょうか?」有美:明治から変わってなくって、どうして13歳から調べてみたら、月経が始まる頃だからという理由しかみつからなくて。だから、性の話を先延ばしにしたい親の気持ちはわかるんですが、13歳で何かあったときに、性的同意年齢があると判断されてしまうので、小学生の間にある程度の知識を伝えておくのは大事なことだと思います。しかも、(レイプなどの)事件になったときに、日本では、死に物狂いで抵抗したかを証拠があって証明できなければ同意したと見なされる。世界は、NOはNOで。嫌っていったら、同意はないって認めれられるんですが。日本では裁判やっても、なかなか難しい。 進まない日本の性教育有美:では、思春期にある子供達にどのくらい性の知識があるのかアンケートをとったのですが 例えば、膣外射精が確実な避妊の方法ではありませんが、確実な避妊方法と言った高校生男子はどのくらいいるか?結果は22%です。さらに、 わからない18% 質問の意味がわからない5%とあわせると45%はまちがっていて、大学生でも30%を超えた人が間違った答えをします。それぐらい、あやふやで。他にも性感染症にかかったら必ずしも症状が出るわけではないのですが出ると答えた女子高校生は5.8%、わからない37.6%、質問の意味がわからない2.8%で、やはり、約半数の子が答えられないという事情。ということは、まだまだ教えて行かないとだめだし、危険もいっぱいということです。その2につづく

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