例年なら世界中を旅している太郎さん、ツアーがない今、その眼は森の学び舎や地域の教育に向いています。
「池田市で第二教育委員会?というのをはじめるんですよね?どんなものなんですか?」
太郎:別に本家の教育委員会に喧嘩うろうっていうんじゃなくて(笑)、僕の経験やアイデアが少しでも地域の教育現場のお役にたてばと思って、そんな名前にしました。
きっかけはコロナでね、ツアーがないんで暇で(笑)、
地元で面白いことしたいって思って・・・。
「太郎さんのプロジェクトの動機って、子供の遊びと同じですよね。面白そうだからがいつも動機。」
太郎:そうなんですよ。だから、ツアーに行けるようになったら、絶対、そっちの方が面白くなるのがわかっているんで、今のうちに、地域をよくする教育関係の方ちゃんとやっておこうと思って。
森の学び舎に畑やたんぼを借していただいている吉岡さんって方が中心になって、「町ナイト」っていう、池田の面白い人同士をつなぐ地域おこしプロジェクトチームがあるんです。
僕もそこに入っているんですが、7月頃にある提案をしたんです。
今の小学校って、
英語とかプログラミングとか性教育とか、専門性の必要なことまで、担任の負担になっているじゃないですか。
先生も子供も大変ですよね。
それだったら、最前線にいるプロに教えてもらうのが一番だと思うんです。
でも、お金の問題がある。
ならば、保護者にお願いすればいいんじゃないかって。
「マチナイト」は人と人をつなぐプロジェクトですからね。
「おもしろいですね。その発想はどこからきたのですか?」
太郎:森の学び舎の特別クラスがそのシステムつかっているんですよ。
現在、特別クラスは11講座。
木工 、
アート創作、
料理クラス4講座(こどもお料理教室、お寿司、パン、日本料理)
プログラム、
性教育、
太郎の旅と自然、
円座でコミュニケーション、
メディアリテラシー
僕の友達とかが中心ですが、
メディアリテラシーは
保護者に新聞社とTV局の制作の方がいて、
おねがいしたら快諾していただきました。
一般の学校でも、保護者から集めて学ぶことってできるはずだなって。
思ったんです。
学び舎は意思決定が速いですから、実験の場としては最適で、
ここで上手くいったことを
一般の学校に取り入れていってもらえたらって。
「なぜ、池田市で?」
太郎:実現する可能性が高いからです。僕が池田に学び舎をつくったこともあって、議員さん、市役所の方、学校の先生にも知り合いが多いので。まったく、初めての場よりは実現性が高いでしょ?
池田でうまくいけば、他の地域にも自然と広がっていくと思っています。
「つまり、基礎教科以外の新しい専門性が必要な授業を保護者が先生になって教えてもらうというアイデアですね?」
太郎:そうですね。子供達が本当に今必要な知識を、地域と保護者でカバーできる、そんな支援団体をたちあげたいと思ったのです。時代の流れが速いので、教育現場だけにまかせておくと準備が追い付かないと思うんです。そういうところを学ばせたい。
本当はすぐにでもと思いますが、公に動くとなるとさすがに時間はかかって、それでも来年の春ぐらいには実現できるかと思っています。
「具体的にはどの授業から考えていますか?」
太郎:学び舎の保護者からの声がベースですが、メディアリテラシーはこの時代に必須科目です。まずは、そこからと考えています。
先生は新聞社の方がいいと思うんです。
古くからあるメディアだからこそ、情報発信の知識がたまっている。
メディアリテラシーは、これを見ては駄目とか、禁止事項を伝えるよりも、
発信側のことを学べば、おのずと、受信の仕方がかわると思うんです。
それに、誰もが発信できる時代になっていますからね。子供達はSNSとちゃんとお付き合いの仕方を学ぶ必要があると思うんです。
先行して、学び舎がやっていくので、半年後には固まった案を持ち込めます。
最終的には、取り入れたい地域があればどこでも、とりいれればいいし、
YouTubeを使えば、出来ることは全国レベルでひろがる可能性を感じています。
先生たちの負担が大きい今、少しでも、子供達のよりよい学びにつながる仕組みができるの楽しみです。
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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