太郎さんと助産師の辻本有美さんによる「性と生のお話」、前回は「思春期女子のからだと病気」についてでしたが、今回は思春期男子のからだと病気について。太郎さんにたくさん男性目線のお話を
語っていただきました。
トピック1【男の子の生殖器の構造について】
有美:小さい子はおちんちんっていったりしますが、性教育では小さな子にも正式名称をちゃんと伝えています。
陰茎はペニスのことだとか。
面白おかしいエッチな話ではなくて、生物学的な理科の話だとおもってもらいたいなと。
山田「大人でも知らない部分がたくさんありますね。」
有美:子供に話していて驚かれるのは、精子のでるところとおしっこのでるところが一緒だってこと。まじって汚くないか心配するんですが、どっちかがでるときは、もう一方は出ないようになっているよと伝えています。
トピック2【性徴の見られる時期】
太郎:自分のこととなると大分前なのでほとんど覚えてないのですが、毛が生えた、生えてこないが
大事で友達の中で話題でしたね。
「毛が生えたら大人じゃん!」
って。
有美:声変わりはどうでしょう?
太郎:僕はほとんど気がつかなかったんです。ガラガラにもならなかったし。個人差あるなって。
有美:女の子にも声変わりって有るんですよ。詩乃さんわかりましたか?
山田:私自身はわからなかったけど、(子供の声と大人の女性の声は違うので確かにあるかも・・・・)
トピック3【思春期遅発】
有美:太郎さんが、大きさよりも毛が生えてくるかどうかが大事って話していましたが、まさしくそうで、「18歳になっても声変わりせず、陰毛も生えてこなかったら思春期遅発の可能性」
があります。
14歳で精巣の増大がないとか、第二次成長の開始から完了までに5年かかっているとか
というのも目安で言われますが、正直、どこが開始かわかりにくいので、18歳になっても声変わりなし、陰毛なしが目安です。
トピック4【ペニスの悩み】
有美:太郎さんペニスの悩みについてはどうでしたか?
太郎:やっぱりありましたよ。今何センチかっていうのは友達同士で話しましたよ。長さ、大きさ、形、外人はどうなっているとか噂はすごく流れていました。
有美:では、何センチ必要か知っていましたか?
太郎:学校の先生から、子供つくるには、そんなにいらないと聞いていましたが、
身長が高いのに憧れるのと一緒で、大きくて長いのが漠然と良いと思っていました。でも、何を基準に大きい小さいのか、どこから計ればいいのかもわかっていませんね。
有美:詩乃さんは長さ、大きさについてどう思いますか?
詩乃「あんまり、長くて大きいと、入らないし、痛いように思って、怖いですけどね。」
有美:怖いですよね。でも、大きいのがいいと多くの男性が思っていて、コンドームのサイズの説明をするにも「見栄を張って大きく長いのを買わないように」と子供に伝えますが、そこにも、大きさ、長さが大事だとメッセージが自然と入っています。
でも実は5cmあれば問題ないんです。どうしてかわかりますか?
太郎:精子が子宮にちゃんと到達するのに必要な長さなのではないですか?
有美:実は女性の膣の長さが6~8cmなんですね。だから、5cm有れば太郎さんが言った理由で大丈夫なんです。ちなみに成人男性のペニスの長さの平均は12cmらしいです。どこから測ればいいかは私も実は正式には知らないんですが。
でも、5cmあれば良いってわかっていると安心しませんか?
太郎:それは皆が聞くと、安心だと思います。
有美:あと、不安と言えば、まがっているとか気にするのがあると思いますが、ピンとまっすぐじゃない、傾きがあるのが普通です。
太郎:それも、右利きとか左利きとか訳分からない適当なことを言ってました。
有美:あまりにも傾きすぎるとトイレの時に困るので手術も必要なときもあるでしょうが、通常は大丈夫です。
あと、ペニスのブツブツ。ありますか?
太郎:ぶっちゃけありますよ。
有美:私たち女性は男の子の性器にブツブツがあると病気かと心配しますが、あっても大丈夫です。
でも、セックスをするようになって子供の頃からとは違うブツブツが出来たときは、コンジローマや梅毒とかの可能性がありますので知っておくといいです。
トピック5【勃起の異常】
有美:2種類あるんですが、強い痛みをともなって、ずっと勃起が4~6時間続く時は、すぐに救急車をよんで病院にいかないといけません。血がいかなくなって虚血性のもので、薬や病気が原因です。ほっておくと壊死したり、不妊の原因になったります。
もう一つは事故にあったとき。このときも長時間勃起が続いたりすることがあります。これは様子をみたりすることもありますが。なかなか、そんなことはないとは思いますが・・・。
太郎:大変な体力だと思います。あきらかにおかしいし、さらに痛みがくると耐えられないと思います。
トピック6【痛みについて】
有美:ここだけでなくて、体に「痛み」があるときは、見逃してはいけないサインなんです。
女の子の生理の時も言いましたが、「痛み」があるというのは原因があるし、感染を起こしている可能性があります。
「感染の4兆候」は、「痛み」「腫れる」「熱い」「赤くなる」という特徴がありますので、
これらを感じるとよくないことが起きてると思って「これぐらい」と無視しない。
体が危険信号を出しているのを無視すると、どんどん、しんどい方向にいってしまいます。
トピック7【性感染症】
有美:男性の体は、尿道と一緒ですので、尿道炎を併発することが多くて、
特に、淋菌性のものに感染すると激痛が走ります。
だけど、クラミジアとか他は、女子ほどは、痛くならないことが多く、症状が軽いので、病院にもいかないし、気がつかないでコンドームをつけずにセックスとかすると、ピンポン感染(女性とのうつしあいっこ)が起きます。
放っておくと、尿道より上の方にいって、「前立腺炎」になったり「精巣上体炎」をひきおこしたりで、気づいたときには大変な治療が必要になってしまいます。
山田「これは、自然治癒はしないのですか?」
有美:性病は自然治癒することはあんまりありません。ただ、気づかないでいてたけど、女性に症状が出て、男性にお知らせが来ることが多いです。
いかがでしたでしょうか?大人でも知っておきたいことがいっぱいですよね。後編は包茎の話からはじまります。お楽しみに!!
このブログシリーズは「さつきやま森のようちえん」の元保護者で、太郎旅の参加者でもあるライターの山田詩乃が、読者目線で、太郎さんに今、聞きたい事をインタビューし、まとめたものです。
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